2019年10月29日
【店長必見】飲食店のPLを簡単に分析できる3つのポイント【図解有り】
こんにちわ。編集長の”てんちょー”です。
前回は【元店長が解説】飲食店店長の仕事内容をわかりやすく紹介します!についておおまかに紹介させていただきました。
今回は、その中から「飲食店におけるPL分析のポイント」をご紹介したいと思います。
主に以下の人向けの記事となります。
・PLの意味がよくわからない。
・PLをどのように活用すればいいかわからない。
・飲食店で店長を目指している人
・店長になったばかりの人
・もっと店長としての実力を向上させたい人
ちなみに今回の内容は、私が実際にイタリアンレストランチェーンで店長をしていた時に行っていた内容をもとに記載しております。
PLってなに?
損益計算書とは決算書の1つで、一定期間の会社の経営成績を表しています。
引用:創業手帳
売上とそれに掛かった諸々の費用、利益が表示されています。
Profit and Loss statement(PL)と呼ばれ、会社の利益と損失がわかるため、会社の収益力を見ることができます。
上記引用分にも説明がありますが、簡単にいうとお家で言う、家計簿のようなものです。
「どれだけの収入があり、どれだけの支出があり、手元にいくら残るのか」を項目ごとに把握できます。
以下に記載した店長の最大の使命「利益の最適化」を行うためにも、PLの分析は必要不可欠なスキルでしょう。
【店長が解説】飲食店店長の最大の使命は「利益の最適化」?
PLの分析を簡単に行うチェックフロー
PL分析は、一朝一夕でできるようになるものではありませんが、私がご紹介する「PLチェックフロー」をもとに分析していただければ、店舗で店長が管理することに関しては、今からでも理解できるようになると思います。
ここからは、以下の条件を満たしていることを前提に話を進めて参ります。
・PL表が会社にある
・PL表を見たこと、説明を受けたことがある
上記の写真が[PLチェックフロー]です。
[PLチェックフロー]をもとに掘り下げて紹介していきます。
1、比較
まず、PL表を見る時は「比較」から行います。
比較をしなければ自店舗の現状がわかりません。比較対象は以下の3つです。
①会社の理想モデルと比較
②売上が近い店舗と比較
③予算との差異
上記の3つと比較し、自店舗の現状を把握しましょう。
2、原因追求
比較後、理想と現状の差を把握することができます。次に、その差が生まれる原因を追求します。
例①
[比較]
A店と売上は同じなのに、人件費が5%も高いのはなぜだろう?
[原因追求]
原因を追求した結果、A店の方が社員数が1人少ないのと、作業効率が上がる取り組みをたくさん行っているので投入人員が少なかった。
例②
[比較]
A店と売上は同じだけど、原価率が2パーセントも低かった。
[原因追求]
自店舗は、食材ロス対策や、オーバーポーションを減らす取り組みを行っているので多店舗よりも良い結果が出ていた。
などなど。
3、優先順位を決める
比較し原因を追求した後は、実際に課題に取り組みますが、その前に「何から優先して取り組むべきか」を判断する必要があります。
課題の取り組みは、全てを一度に行うことができませんので、優先順位を決める作業はとても大事です。
そして優先順位を判断は、[PLチェックフロー]をもとにチェックすればとても簡単に把握ができます。
ポイントは以下の2つだけで、以下の2点に当てはまる課題から取り組めばOKです。
・構成比が高い項目
・管理可能経費
下記に詳しく詳細を記載します。
【構成比が高い項目】
※構成比とは、売上100%に対して占めている割合や比率のことです。
[例]
問い:売上100%のうち、30%を占めている人件費と、5%を占めている地代家賃であればどちらの方が構成比が高い?
答え:売上100%のうち30%を占めている人件費の方が構成比が高い
【管理可能経費】
※管理可能経費とは、その人の部門で実質的に影響を及ぼすことができる費用です。
[例]現場の店長
【管理可能経費ではない項目】
地代家賃:現場の従業員が変動させることはできない
通信費:現場の従業員が変動させることはできない
【管理可能経費】
水光熱費:現場の従業員によって変動する
人件費:現場の従業員によって変動する
実際に店長が重要視するべき項目は?
PLには、たくさんの項目がありますが、実際に店長が重要視するべき項目は3つしかありません。(全く気にしなくていいわけではありません。)
構成比が高く、管理可能経費である以下の3項目が最重要項目となります。
- 食材原価
- 人件費
- 水光熱費
食材原価
基本的に、食材原価は売上の約30%を占めるといわれています。(業態によって誤差あり)なので、食材原価は構成比が高くとても重要な数字です。
食材原価の管理は、現場の従業員によって大きく変動します。
- 作成ミスが多い
- 腐敗ロスが多い
- オーバーポーション
- 盗難
などなど・・・。
下記記事に対策方法を詳しく記載しております。
飲食店の原価率を下げるために理解したい3つの食材ロスと18個の原因
人件費
食材原価と同じく、人件費も売上の約30%を占めるといわれています。(業態によって誤差あり)
ちなみに、食材原価と人件費は「FLコスト」とも言われています。
FLコストとは、F=food(食材原価)、L=labor(人件費)を足した費用のことを指します。
人件費の管理も、現場の従業員によって大きく変動します。
- 閑散時間でも早上がりをしていない
- 退職が多く無駄な研修費用がかかる
- 投入人員に余裕がありすぎる
- 作業の効率化ができていない
などなど・・・。
水光熱費
水光熱費は、FLコストに比べると構成比はそこまで高くないですが、毎日使う水道、電気、ガスは節約しやすく、無駄になりやすい項目でもあります。
基本的には、
・使ったら消す、止める
・使わない時は、消す、止める
・使う量を減らす
などなど、簡単に取り組むことができます。
おわりに
PL表は数字や文字がたくさん並んでいるので難しく感じてしまいますが、「PLチェックフロー」にそって確認していただければ、店長さんが理解するべき重要項目3つは抑えられます!
まとめると行う作業は以下の3つです。
1、比較
2、原因追求
3、優先順位を決める
さらに、最重要項目は下記3つのみです。
1、食材原価
2、人件費
3、水光熱費
このような課題の分析、解決にはロジカルシンキング のスキルが求められます。以下に詳しく記載しておりますので、是非あわせてご覧ください。
【店長必見】組織の問題改善に必要なロジカルシンキングと5つのポイント
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てんちょー
1994年生まれ関西在住。好きなこと「新しいこと」悪く言えば飽き性。
苦手なことは「誰でもできる作業のルーティン」つまり飽き性。高校卒業後PISOLA(イタリアンレストラン)に就職し2年後には店長に。
3年間店長を務める傍ら、副業で個人ブログを開設。そのスキルを活かし現在はWeb社内報“PISOLAパートナーサイトと当サイト”TENJOY”を立ち上げ編集長を勤める。
@tenchoglam
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