2019年11月8日
【店長必見】接客における5種類のお客様感情と優先順位とは?
こんにちわ。編集長の”てんちょー”です。
前回は、【元店長が解説】飲食店店長の仕事内容をわかりやすく紹介します!ということで、大まかな仕事内容を紹介させていただきました。
今回はその中から「お客様に与える感情の種類と優先順位」について掘り下げていきたいと思います。
主に以下の人向けの記事です。
・リピーターを増やしたい
・従業員間で作業の優先順位がバラバラ
・お客様より作業を優先している従業員が多い
・飲食店で店長を目指している人
・店長になったばかりの人
・もっと店長としての実力を向上させたい人
ちなみに今回の内容は、私が実際にイタリアンレストランチェーンで店長をしていた時の内容をもとに記載しております。
お客様に与える感情を理解する
飲食店を運営する上で、お客様に与える感情は大きく5種類に分かれます。それは「被害者意識」「不満」「満足」「喜び」「感動」です。これらは「お客様がお店に期待していること」に対して、「実際に従業員が対応したこと」によって発生するお客様の感情です。
わかりやすくまとめると以下のようになります。
期待>>現実=被害者意識不満→期待を現実が大きく裏切った。
期待>現実=不満→期待を現実が裏切った。
期待=現実=満足→期待通りの現実だった。
期待<現実=喜び→期待を現実が少し上回った。
期待<<現実=感動→期待を現実が大きく上回った。
不満が積み重なって被害者意識になる
お客様に最も、与えてはいけないものは「不満」と「被害者意識」です。たとえば、オーダーした商品の提供時間が思ったより遅い」と言われたとします。この時点ではまだ「不満」です。しかしその後「オーダーした商品の提供時間が思ったより遅く、確認したところ、作り忘れていた」。こうなってしまってはお客様に「被害者意識」を与えてしまいます。
このような状況にならないように「不満」を与えないのはもちろんのこと、与えてしまったお客様には、その後特に慎重に接客するよう心がけましょう。
お店にマッチした感動のサービスがある
たくさんの飲食店がある中で、お客様に「また来たい」と思ってもらうには、お客様の期待を現実が大きく上回り、感動していただく必要があります。
では、飲食店でお客様が感動されるのは「お客様の身にどのようなことが起きて」「お客様がどのような心理状態になる」ときなのかを考えてみましょう。
①びっくりするようなことが起きて感激する。
(例:バースデイのサプライズ)
②一流ホテルマンのような対応に驚く。
(例:一流のソムリエ)
などなど。
上記の2つはあくまでも例ですが、これらの感動を毎日、全てのお客様に与えることは実質的に不可能です。では、どうすればお客様に「感動」を与えることができるのでしょうか?
喜びの積み重ねが感動につながる
飲食店においてお客様が喜びを感じられるのは、プラスアルファの気配りや心配りを感じた時です。
例:プラスアルファの気配り、心配り
・お出迎え、お見送りにドアオープンのフォローをする
・トイレの場所を聞かれた際にトイレの前まで案内する
・お客様がスタッフを呼ぼうとしていることに気がつき、こちらからお声をかける。
などなど・・・。
このようにちょっとしたことでも様々な場面や方法でお客様に喜びを感じていただくことができます。ただし残念ながら、「喜び」を感じていただいただけでは、より多くのお客様が確実にリピーターになっていただくことはできません。ところが、「喜び」を同じお客様に何度も積み重ねて感じていただくと、プラスの感情は徐々にお客様の感情に蓄積されていきます。それによって「感動」していただくことができます。
人間は感情が蓄積される生き物
人間は感情が蓄積される生き物です。恋人同士の関係にたとえて、感情の蓄積を確認してみましょう。
・階段を下りる手前では必ず手を繋いでくれる
・道路を歩く際には必ず車道側を歩いてくれる
・夜遅くなると、必ず家まで送ってくれる
などなど・・・。
このような行動は、たったひとつをたまにしても感動にはなりませんが、全てをいつも毎回してもらえると「大切にしてもらえてる」と感動しませんか?このように人間は、プラスの小さな喜びを積み重ねることによって、大きな感動として感じるのです。
従業員が感動創造で心がけるべき優先順位
ここまで読み進めて、より確実にたくさんのお客様ををリピーターにするには、お客様に「喜びを積み重ねて感動していただくこと」が必要不可欠なことだと理解できたはずです。
しかし、「被害者意識・不満を与えないこと」「満足していただくこと」「喜びを積み重ねて感動していただくこと」の3つの中で守るべき優先順位をつけると以下の通りになります。
1位:被害者意識不満を与えないこと
2位:満足していただくこと
3位:喜びを積み重ねて感動していただくこと
お客様に感動を与えるために守らなければならない優先順位の1位が「被害者意識・不満をあたえないこと」であるのはなぜか?それは、どんなに感動するサービスをしたとしても、被害者意識・不満を与える行動をその前にとってしまっていれば、全く意味が無いからです。例えば、トイレの前までお客様をご案内していて、料理提供が疎かになり、料理が冷めてしまう。などなど・・・。
お客様が本来期待していることに確実にお答えがでいない状況では、いくらお客様の期待以上のことをしても「そんなことをする暇があるのなら、もっと基本的なことをきちんとしろ。」とマイナスの感情を持たれてしまいます。このようなことを起こさないためにも、感動のサービスの基盤として「被害者意識・不満を与えず」に安定的に「満足をお約束」することが最重要です。
おわりに
店舗を運営する中でもっとも重要で優先なのが「被害者意識・不満をあたえないこと」です。店長は、それを念頭におき指示、指導を行いましょう。
あと、「被害者意識・不満」を与えてはいけない大事な理由がもう一つあります。それは、未来のお客様も失ってしまうことです。
「被被害者意識・不満」をもったお客様は、知人に悪い口コミをされます。そうなるとくるはずだったお客様も失ってしまうことに繋がりかねません。
忙しいときこそ、「今お店の中で、被害者意識・不満を与える可能性のある場所はどこだろう?」と考え優先的にサポートしましょう。
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てんちょー
1994年生まれ関西在住。好きなこと「新しいこと」悪く言えば飽き性。
苦手なことは「誰でもできる作業のルーティン」つまり飽き性。高校卒業後PISOLA(イタリアンレストラン)に就職し2年後には店長に。
3年間店長を務める傍ら、副業で個人ブログを開設。そのスキルを活かし現在はWeb社内報“PISOLAパートナーサイトと当サイト”TENJOY”を立ち上げ編集長を勤める。
@tenchoglam
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