2019年10月14日

飲食店の原価率を下げるために理解したい3つの食材ロスと18個の原因

僕の名前は意思ヨワシ。飲食店で店長をして一年目の新米店長。

MGRに「原価率が高いから食材ロスを見直して原価管理をしなさい」って指摘された。数字は苦手だからよくわからないな・・・。

どうしよう。

原価管理ってどうするの?

原価管理って何をすればいいんだろう。

なんとなくわかった気になっていたけど改めて考えると何をしたらいいかわからないんです。

はっはっは。

飲食店店長として原価管理ができないというのは致命的ですね〜。

そもそも原価とは?

(うぅ・・・。)
そもそも原価って何なんですか?

はっはっは。そこからですか(笑)

仕方ないですね。

・・・。

すみません。

原価は、フードサービス業では主に食材費用をさし、フードコストとも呼ばれています。商品を製造する上で、さまざまな食材を組み合わせて作りますが、それらの食材費の総合計が原価です。(業態によっては、副資材も原価に入れる場合があります。)

なるほど・・・。

この原価は、経費に占める割合が大きい為、原価管理を適正に行わなければなりません。

わかりました。

原価管理の目的とは?

何のために原価管理をしているかわかりますか?

え、利益を下げないようにするためですか?

それも正解です。

それも・・・。

はぁ〜。

店舗において、原価管理は品質管理と同様で、商品の品質を管理することを目的とします。

ふむふむ。

原価管理をすることで、適正でマニュアル通りの商品が、お客様に提供され続けることにより、お店が信頼され、再来店につながります。原価管理を行う中で、商品に使用される食材の鮮度もより良い状態になっていき、結果として食材のロス(無駄使い)が低減し、利益に貢献します。

なるほど・・・。ただ利益を得るために管理するわけではなかったんだ。

原価管理とは?

では原価管理とは実際に何をすることなのか?説明しますね。

よろしくお願いします。

管理とは、コントロールという意味です。コントロールとは、経費をただ単に少なくするという意味ではなく、適正な数値を維持することです。

は、はい。

食材の発注から、商品が製造・提供されるまでの流れを、各マニュアルに定められた通り行うことにより、原価は適正な数値になります。すなわち、原価でのコントロールとは、「マニュアルから外れている、作業方法や作業内容を修正する行動である」ということができます。

ん?

(なんか難し・・・。)

ここまでは理解できましたか?

は、はい!
(よくわからないけど・・・)

ロスの種類は大きく3つ

では、ここからは実際に原価率を下げる施作を行うために、ロスの種類を勉強しましょう。

ロスの種類?

1、数字上のロス

一つ目は、数字上のロスです。

数字上のロス?

主に、棚卸しの数え間違いや、パソコンへの数字の入力ミス等、実際には出ていないのに、数字に関してのミスで発生するものをいいます。

そんなロスもあるんだ・・・。

ちなみに、棚卸しを一回間違うと、期首と期末の2回で行われるので、2ヶ月分狂うので注意が必要ですね。

(なんかよくわからん)

2、廃棄ロス(解明ロス)

二つ目は廃棄ロスです。

(これはなんとなくイメージできるぞ・・・。)

例えば、
・食材の賞味期限が切れて廃棄
・仕込みの作業等のミスにより廃棄
・オーダーミス等で間違えて作ってしまい廃棄
・食材を落として廃棄

僕のお店でもよくあります・・・。気をつけないと。

3、未解明ロス

三つ目は未解明ロスです。

(なにそれ。初めて聞いた・・・。)

例えば、
・オーパーポーション
・アンダーポーション
・仕込み時の歩留まりロス
・食材の盗難

オーバーポーション?アンダーポーション?

はっはっは。

オーバーポーションとは、レシピより多い量の提供ということです。アンダーポーションはその逆です。

なるほど・・・。使いすぎってことか。

ロス発生の原因

3種類の食材ロスを紹介しましたが、次はそれぞれのロスが起こる原因を6つのシーン別に紹介しましょう。

(頭が混乱してきた)

ちなみに6つのシーンは下記の通りです。

1、発注
2、検品
3、保管
4、仕込み
5、商品製造
6、その他

ふむふむ。

1、発注時のロス

発注時のロスは3つの原因があります。

なんだろう・・・。

①在庫確認不足又はミスで過剰在庫により劣化又は期限切れ

②発注定数より多く発注し、過剰在庫で劣化又は期限切れ

③発注定数が、適正でなくなっている(売上高のベースの変化、商品構成の変化)

(どれもやっちゃってるよ・・・。)

2、検品

検品時のロスは2つの原因があります。

検品でロス?

①目視検数を行なっていないため発注数より少なく納品

②不適正な品質の商品を受け取り廃棄に繋がった

確かに!検品でロスが出るなんて考えたことなかった。

3、保管

保管時のロスは5つの原因があります。

(これはなんとなくイメージできるぞ)

①先入れ先出しが守られていないため期限切れ

②保管の定位置が決まっていない又は、守っていないため過剰在庫のため期限切れ

③常温保管により劣化で破棄

④ラップや蓋などの密封保管ができていないため、異物混入等により破棄

⑤多店舗への食材移動を記録していないため、結果ロスになった

①と②はよく、やっちゃってるな・・・。

4、仕込み

仕込み時のロスは3つの原因があります。

仕込みもロスが多そうだな・・・。

①仕込みチェック時の在庫確認ミスで過剰に仕込み、期限切れ

②仕込み定数を守らず、過剰仕込みで期限切れ

③仕込み定数が、適正ではなくなっている(売上高ベースの変化、商品構成の変化)

(頭がぼーっとしてきた。)

5、商品製造

商品製造時のロスは2つの原因があります。

はい。

①オーバーポーション

②キッチンタイマーなどの時間計測道具や、習慣がないので加熱商品にロスがでる。

オーパーポーションもチェックできてないな・・・。

6、その他

6つ目はその他としておりますが、
主に盗難や、トレーニング、まかないによるロスです。

まかない・・・。

まかないのロス金額は馬鹿になりませんよ。

原価300円だとして、1日3食を365日続ければ・・・?

328500円・・・。

あと、これを会社全体で考えたらすごいですよ・・・。

例えば30店舗の会社であれば、年間9855000円。約1000万円です。

半端ねぇ。

トラのまとめ

飲食店において原価は、売上の3割を占めます。
適正な利益を確保するためにも、店長はしっかりと管理せねばなりません。

はい。

ですがここで勘違いしてはいけないことがあります。

原価管理におけるロス対策は利益を多く確保するためのものではなく、「正しい商品」を提供するためです。

その結果として利益にも現れます。

ヨワシ店長は、そこを忘れずに日々取り組んでください。

わ、わかりました!

ありがとうございます!

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トラさん

トラさん

関西に住む42歳。24年間飲食業界一筋。
店長、エリアマネージャーを経て現在は30店舗を管理する事業部長。店舗運営における「ヒト」「モノ」「カネ」のマネジメントに関するスペシャリスト。
嫁と娘2人の4人家族。親父ギャグが大好き。意思ヨワシの上司。

意思ヨワシ

意思ヨワシ

関西に住む25歳。やりたいことが見つからず漠然と大学生活を送ることに違和感を感じて中退。
就活はせずイタリアンレストランでフリーターをする。
気付けばそのまま就職し、入社3年目で店長に抜擢。
現在店長1年目で不安がいっぱい。読書とTwitterが趣味。