2019年11月13日
【新米店長必見】アルバイトの新人教育に取り入れたい神の7項目
こんにちわ。編集長の”てんちょー”です。
前回は【元店長が解説】飲食店店長の仕事内容をわかりやすく紹介します!についてご紹介させていただきました。
今回は、その中から「新人教育に取り入れたい8つの基本」について掘り下げていきたいと思います。
主に以下の人向けの記事となります。
・飲食店で店長を目指している人
・店長になったばかりの人
・もっと店長としての実力を向上させたい人
ちなみに今回の内容は、私が実際にイタリアンレストランチェーンで店長をしていた時に行っていた内容をもとに記載しております。
新人アルバイトには何から教える?
教育手法は、店舗によって様々です。マニュアルが完備され1〜10まで教える内容、手順が決まっている店舗もあれば、マニュアルすらなく勤務初日から「現場に立って覚える」という店舗も少なくないでしょう・・・。
このように店舗によって、それぞれ教育の手法がありますが、覆ることのない大事な原理原則があります。
それは「働く姿勢」です。
店長として学生アルバイトスタッフを雇った時に、「ただシフトが埋まればいい」と考えるのか、それとも「社会に出てもこの経験が役立つように教育したい」と考えるのか・・・。
私は、少しでもアルバイトの経験を社会で役立てて欲しいと思います。それが店長のやりがいでもあると感じているからです。
それでは、将来社会に出ても役立つ「働く姿勢」をご紹介していきます。
どこに行っても必要な「働く姿勢」
企業により、働き方や大切にしていることは様々ですが、原理原則として覆らないものが「働く姿勢」です。
社会に出れば嫌でも学ぶでしょうが、せっかく学生のうちにアルバイトという社会経験を経験するのであれば、教えておいてあげたいものです。
社会人でも、挨拶がロクにできない人も少なくありません。恥をかくのは本人と、本人が務めていた企業です。
「こいつロクに挨拶もできないのか。こいつが勤めていたアルバイト先では挨拶も教えられてないのか。」という具合です。
それではご紹介しましょう。
1、報・連・相
1つ目は、報・連・相です。
ビジネスの世界では当たり前の言葉ですが、「報告・連絡・相談」の頭文字をとって「報・連・相」となります。
まず、「報・連・相」という言葉を漠然と理解するのではなく、しっかりとひとつずつ理解して指導しましょう。
[報告]
指示や命令に対して、部下が業務や作業の経過や結果を知らせること。
[連絡]
上下関係にかかわらず、情報を関係者に知らせること。
[相談]
判断が困難な時、悩みや迷いがあるとき、意見を聞いて欲しい時に参考意見を聞くこと。
これらをおろそかにしてしまうと、店舗では多くの問題が発生してしまい、お客様や仲間に迷惑がかかる結果へとつながってしまいます。特に、良い情報だけでなく、よくない情報や問題こそ「報・連・相」できる風土を作りましょう。良くない情報や問題の「報・連・相」ができていないがために、その問題に気づかず、のちのち大問題に発展してしまうことがあります。自分自身の判断では小さな問題であったとしても、お店や企業全体で考えた時に重要なケースもあるのです。
2、学びの姿勢
2つ目は学びの姿勢です。
人は何かを学ぶときの姿勢には以下の3パターンがあります。
「居る」「聞く」「聴く」です。
正しく学ぶ姿勢とは、「居る」「聞く姿勢」をとるのではなく「聴く姿勢」をとることです。
■「居る」「聞く」のデメリット
・居るとは、その空間にいるだけの状態。
・聞くとは、耳を傾けているだけの状態。
・居る、聞くだけの状態は、学ぶ姿勢としては正しくない。ときとして教わる相手の意欲を削ぎ、ともに学ぶ者に悪影響を及ぼす。
■「聴く(傾聴)」ことのメリット
・傾聴を理解し、身につけることが、学びの姿勢には必要
・傾聴は教わる相手の意欲を高め、学ぶ環境に大きなメリットを生む
・傾聴とは以下の通り
①聴く姿勢・態度:顔を上げる、目を合わせる、体を向ける、手を止める
②反射と相づち:オウム返し、うなずき
③共感:相手が話している内容の真意を正しく理解し、共感する
④受容:相手が話している内容の真意を正しく理解し、共感できなくても否定せず受け入れる
上記とは別に4つ、大事な学びの姿勢があります。
【記す、振り返る】
人は「感動したことの7割は翌日に忘れる」と言われています。これは日々の気づきや学びによってたくさんの情報がインプットされ、記憶が上書きされるからです。学んだことを効率よく身につけるためには、必ず記し(メモをとり)、定期的に記した内容を振り返るようにしましょう。そうすることにより、学んだ際の記憶を呼び起こすことができます。
【実践する、習慣化する】
学びにより得た知識や技術は実践しなければなりません。そして実践を何度も繰り返し、習慣化することが大切です。習慣化できたことによってはじめて得た知識や技術が身についたと言えるのです。
【フィードバックする、リンクする】
学びにより身についた知識や技術をフィードバックする、リンクする習慣を身につけることができれば、あなたの成長速度は飛躍的に上昇します。『フィードバックする』とは身についた知識や技術を実践したことにより生まれた結果をもとに、再度実施した行動を振り返ること。さらに、自分自身の行動だけではなく他者の行動もフィードバックしてあげることが大切です。『リンクする』は身についた知識や技術をもとに他の場面でも活かすことです。
【カンニング禁止】
カンニングをすることの意味のなさと危険性を理解しましょう。
カンニングは以下のような行動です。
・本心では思っていないのに相手が求めている答えを言う
・できていないのにできている、やっていないのにやっているふりをする
・知識がない、技術がないことを隠す
カンニングはその場しのぎの行動なので、成長のチャンスを逃してしまいます。また多くの場合は相手に見ぬかれているため、信頼関係を傷つけます。自分自身の将来のためにもカンニングをしない勇気を持つことが大切です。
3、表情・姿勢
3つ目は表情・姿勢です。
誰かと初めて会った時「感じの良い人だな」「この人は感じが悪いな」と、第一印象で人間を判断してしまうことはありませんか?
そのように多くの人は他人を第一印象で判断しているのです。
ある心理学者によると「第一印象でその人に対する評価は70%左右する」「最初の3秒ほどで第一印象は決定する」と言われています。第一印象は、目から入る情報がほぼ全てです。そして最初に目に飛び込んでくるのは身だしなみでもなく、声でもなく、顔の表情と姿勢です。
接客業だけでなく、全ての業界、もしくはプライベートでも言えることでしょう。
4、挨拶
4つ目は挨拶です。
挨拶は大事と言われますが、挨拶をするとどんなメリットがあるのでしょうか?
一つは出退勤報告やコミュニケーションをとれることです。そして明るく元気な挨拶を心がけて気持ちの良いコミュニケーションをとることで、お店に自然と活気が生まれます。また、挨拶はまわりに与える影響だけではなく、自分への決意表明にもなります。たとえば1日の仕事を始める前に「おはようございます」と大きな声で言うことで、自分のなかに「今日も仕事を頑張るぞ」というスイッチが入ります。そして大きな声で挨拶をすることによって、それを聞いた仲間にも元気を与えることができます。
5、言葉づかい
5つ目は言葉づかいです。
丁寧な言葉づかいをすれば「あなたを尊重しています」という気持ちを相手に伝えることができます。相手からも「あなたを信頼しています」と同じ気持ちを抱いてもらえます。言葉づかいはお互いに気持ちのいい人間関係の潤滑油になるのです。すべての仲間が笑顔で気持ちよく働けるように、丁寧な言葉づかいを心がけると店舗の風土も良くなります。
そのためには、まず店長が見本なり仕事中のオペレーション用語は敬語にすることをお勧めします。「ON・OFF」の切り替えにもなるでしょう。
ダメな例
「ソースとってきて」
良い例
「ソースとってきてください」
普段は、タメ口で話している関係性でも、仕事中のオペレーション用語を敬語に変えると「あっ、◯◯さん今、仕事としてお願いをしているんだ」とメリハリが生まれ信頼関係に繋がります。
6、体調管理
6つ目は体調管理です。
社会人にとって体調管理は重要です。なぜなら、体調がすぐれないまま働いてしまうと100%の能力で働けないからです。いつものパフォーマンスが発揮できない状態で働くと仲間はもちろんのこと、お客様にも迷惑がかかってしまいます。さらに風邪やインフルエンザ、ウィルス性の胃腸炎などにかかっている場合は感染のリスクも発生するということを強く意識してください。
7、インターナルカスタマー
7つ目はインターナルカスタマーです。
「インターナルカスタマー」という言葉を知っているでしょうか?直訳すると「内部顧客」という意味です。内部顧客とは、協力会社様や、取引先業者の方々です。これらの方々がお客様になるのはもちろん、評価したり口コミしてくれる存在でもあるのです。つまり、お客様同様に礼儀と誠意をもって対応しなければなりません。
インターナルカスタマーの口コミは絶大な効果を生みます。インターナルカスタマーに対する敬意をもった対応を徹底し、成功したこんなお話があります。
10数年前に京都の某ホテルで、業績とそのホテルを絶賛する口コミが急激に上昇しました。業績がアップしたのは様々な理由があるのですが、最も大きく貢献したのがそのホテルのドアマンの方々のある行動だったのです。ホテルのドアマンの仕事の一つには、タクシーに乗られたお客様をお見送りするという業務があります。その当時の他のホテルのドアマンはお迎えにきたタクシー運転手の方々に少し雑な対応をしていました。ところが、その京都のホテルのドアマンはタクシーの運転手の方々に対しても「いつもお疲れ様です。ありがとうございます。こちらのお客様を駅までよろしくお願い致します」とお客様同様に丁寧に接していました。その結果、タクシーの運転手の方々の間では「あのホテルの対応はダントツにいい」と評判がたちました。そして観光客に「運転手さん、京都で良いホテルってどこ?」と聞かれた際に「それはもちろんあのホテルですね」となり、駅のロータリーなどで他の運転手仲間との雑談をする際にも「あのホテルは本当に気持ちが良いよね」となったのです。
おわりに
店長としてアルバイトスタッフさんの教育において重要なことは、仕事上のオペレーション指導だけでなく、その子の将来を見据えた「働く姿勢」を指導することでしょう。
その時は「うるさいな」と煙たがられるかもしれませんが、数年後たったとき、きっと記憶に残る大切な人になっているはずです。
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てんちょー
1994年生まれ関西在住。好きなこと「新しいこと」悪く言えば飽き性。
苦手なことは「誰でもできる作業のルーティン」つまり飽き性。高校卒業後PISOLA(イタリアンレストラン)に就職し2年後には店長に。
3年間店長を務める傍ら、副業で個人ブログを開設。そのスキルを活かし現在はWeb社内報“PISOLAパートナーサイトと当サイト”TENJOY”を立ち上げ編集長を勤める。
@tenchoglam
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