2020年3月26日

部下育成の悩み「強みを伸ばすべきか、弱みを克服させるべきか」

組織のリーダーの仕事は大きく「ヒト・モノ・カネ」の3つに分類される。

その中でもヒトに分類される「部下育成」に悩むリーダーは多い。

そこで今回は「部下の強みを伸ばすべきか、弱みを克服させるべきか」というリーダーが抱える永遠のテーマについて解説していこうと思う。

今回の記事をご覧いただくと、上司と部下の「成長に対する価値観の違い」に触れることができる。

登場人物

謎の男、キリンさん
新米店長、意思ヨワシ君

成長ってなんだろう

部下の育成は難しいですね。

思い通りにいかないです。

当たり前やん。

部下の成長が止まっている気がして悩んでます。

ヨワシちゃんの言う成長って何?

ん〜。

できなかったことができるようになることですかね。

なるほどな。間違いではないな。

なので、部下の弱みとか課題をピックアップして目標設定して克服する為のサポートをしてますね。

ヨワシちゃん。

成長を「苦手を克服すること」と定義づければそれで正解なんやけど、部下の立場を考えたことある?

部下の立場?

苦手の克服はおもしろくない

上司からすれば、弱みを克服して他の人との格差を埋めようとするやん。

そうなれば上司の仕事は、部下のできていない部分に着目して指導することやろ?

そうですね。

でも部下の立場から見れば、上司にダメなところばかり見られて粗探しされているような気持ちになるやろ。

ほんで何回も注意される。その期待に頑張って応えたところでマイナスがゼロになるだけで、他の人たちと横並びになるだけやねん。

確かに……。

それも成長なんやけど、毎日それを繰り返しておもろいか?

いや、楽しくないです。

せやろ?

毎日「苦手を克服しにいく職場」ってクソおもんないやん。

おっしゃる通りです。

かと言って、苦手を無視しろとは言わへん。

バランスやねんな。

バランスですか……。

強みを伸ばすメリットとは?

逆に強みを伸ばすメリットは何やと思う?

メリット?

何だろう。

自信がつくねん。

なるほど。

この自信がもたらす効果は大きいねん。

自信=存在価値を自分で認められるってことやねん。

……。

存在価値。

平均的に幅広くこなせる人より、強みを理解して成長させて自信を持っている人の方が、自分の存在価値を感じてるはずやで。例えば、

A君のテスト結果
英語:70点
国語:72点
数学:68点
社会:70点
理科:68点

上記のA君。上司から見れば平均的で問題ないと判断しがちやねん。でもA君の立場に立つと、これといって自分の強みがないから自信がないねんな。

ある程度できる平均的な人なんていくらでもおるし違いがないから。

確かに。

B君のテスト結果
英語:30点
国語:45点
数学:100点
社会:60点
理科:88点

逆にB君。

かなりバラツキがあるけど、強みが明確やん。「Bくんは英語や国語は弱いけど、数学、理科は強いから勉強おしえてもらおう!」と頼られる存在にもなるやろ?

本当ですね……。

せやねん。

これを仕事に置き換えるとどうや?

A君は頑張って弱みを克服したけど、自分に自信はなく周りから頼られるほどの強みもない。

対してB君は弱みをたくさん抱えているけど、それ以上の強みがあって自信を持ってる。そして周りからも頼りにされ存在価値を認識できる。

どっちが仕事楽しい?

B君ですね。

結局はバランス。

じゃあ部下の弱みを無視して強みだけを伸ばしまくればいいの?と言われればそうではないし、そもそも伸ばせるほどの強みすらない部下もおる。

確かに。

結局はバランスよく指導するしかないねん。

大事なのは、部下の立場に立って考えること。極論を言えば部下が自信を持って自分の存在価値を認識できれば楽しくやりがいをもって働けるねん。

そういう状態になれば自ずと成長するで。

なるほど。

僕は自分本位で「部下の弱みをどう克服すればいいか?
」という視点でしか考えていませんでした。

でも大事なのは、部下の立場に立って自信をつけさせて存在価値を認識させることなんですね。

勉強になりました。

ええんやで。きばりや。

うす!

がんばるぞぉ!

キリンさん

キリンさん

プロフィール非公開。
キリンさんから一言…
「ワイのこと知りたくてもTwitter見たらあかんやで。知らんけど」
@kirin58722584

意思ヨワシ

意思ヨワシ

関西に住む25歳。やりたいことが見つからず漠然と大学生活を送ることに違和感を感じて中退。
就活はせずイタリアンレストランでフリーターをする。
気付けばそのまま就職し、入社3年目で店長に抜擢。
現在店長1年目で不安がいっぱい。読書とTwitterが趣味。